春とエンジン
2011年4月14日 木曜日
気がついたら、春になってた。
なんだかそんな感じだった。
部屋の窓から見える小さな森も、少しずつ色が付き始め、桜はもうヒラヒラと散り始めているし、ふと気がつけば小鳥がたくさん鳴いている。
空気も程よく乾いていて、とても過ごしやすい。
目で見て「もう春だな」って思っていても、なんだか頭と身体は「春が来ましたね?」って言うことをまだ理解していなかった様な。
説明が難しいけど、春がまだ充分にMasaに染み込んでいなかった、という言い方が簡単かもしれない。
今朝コーヒーを飲みながら、ヒラヒラと舞い散る桜を見ていると、
ふと、バイクに乗ろうと思った。
気がつけば、ずいぶん乗っていない。
もう春なのに。
まったく。
時間は有限と自分で言っておきながら、最近いろんな大事な事に気づいていないな、と少し反省。
こんなに気持ちのいい日にバイクに乗らないなんて、なんて勿体ない時間の使い方なんだ。
カバーをかけているのに花粉まみれで黄色くなっているバイクをきれいに洗う。
こんなに汚れてしまうまでほっておいて、申し訳ない。
そして、ヘルメットのシールドを磨いて、お気に入りのエンジニアブーツにオイルをたっぷり塗り込む。
革のジャケットを纏い、ごついジッパーを閉める。
なんだ。
なんか、ワクワクしてる。
大事な感覚。
忘れてはいけない感覚。
さあ行こう。
行き先は、
桜のトンネル
ひらひらと、風が吹くたびに花びらが舞っている桜のトンネルを、
風みたいになって駆け抜ける。
バイクが好きだ。
と言うより、エンジンが好きなのかもしれない。
その音。
その振動。
その力。
どうしても好き。
ガソリンが爆発して、ものすごいエネルギーが飛び出してくる。
今あらためて考えても、かっこいい。
同じ油を燃やすキャンドルだって、エネルギーをたくさん放出させるものでありたい。
エンジンの鼓動を感じながら、桜の中をしばらく走っていると、すごく晴れやかな気持ちになった。
鳥肌が立つくらい気持ちがよい。
Masaにとってのバイクがそうである様に、
桜もまた、私たち日本人の心の支えになっている部分は、とても大きいはずだ。
東北の被災地でも、これから咲く桜が、少しでも現地の人の心に、春を伝えるものであってほしい。