ひかり祭り2012 キャンドル編

2012年8月7日 火曜日

ひかり祭りが終了しました。

たくさんの出会い、たくさんの笑顔、ありがとうございました。

「共存」という2012年のテーマのなか、旧牧郷小学校の校舎横の桑の木にキャンドルに火を灯しました。

 

 



 

 

ふっくらと優しい木で、近くまで垂れ下がる枝ぶりや、絡む枝など、とても素敵な桑の木でした。

今回の「共存」というテーマについて考えた時、

まず重要だと感じたものは「バランス」でした。

いろんなモノ、コトがそこにあり続けるためには、バランスが崩れている状態では長続きはできません。

自然界で言えば、いろいろな生物、物質、気候などが連鎖的にバランスを取りあう事で何十億年と進化を続けながら今日も成り立っています。

しかし残念ながら、発展した現代社会の人間はこの自然界のバランスに悪影響を及ぼしている部分が数多くあります。
それは私も同じです。
我々人間がこの地球で生活をする以上、自然界が持つバランスの上で存在できている事を忘れることはできません。

今回の桑の木の制作は、事前にあまり細かいデザインをせず、素材となるキャンドルを現地に持ち込み、木と土と草と対話をしながら、ゆっくりと作っていきました。

今回は、水を多く取り入れました。

 

 



 

 

そして「火、水、木、土」の4つのエレメントがこの桑の木に備わります。

そしてもうひとつ、この4つの中に「人間」であり「人間の気」を入れる事で人と自然の共存を表現しました。

 

 



 

 

丸みを帯びて垂れ下がる枝を持つこの木は、そこに吊り下げたキャンドルも加えて、中に人が立てるほどのドーム空間を作り出し、またその中に入る事で「自然と光」に包まれるという体験ができます。

 

 



 

 

たくさんの人が木と光のドームの中に入り、光の中で佇んだり、土の上に座ったり、寝転んだり、太鼓を叩いたり、歌を唱ったり、踊ったり、皆さんが想うように過ごしていました。

 

 







 

 

木のドームへの入り口は木の裏側にあたる部分で、お隣の「ピエロの筆」さんの作品の横のキャンドルの小道から入っていけます。

 

 





 

 

「バランス」について少し。

この写真の4つの水の入ったガラスのまわりの2つの緑色のキャンドルは、水を中心にシーソーの原理でバランスを取り合い、モビールの様にゆっくりと公転と自転をします。

 

 



枝に吊り下げてあるたくさんのキャンドルも枝の強度と重みでバランスを取り、ふわふわと揺れ動きます。



 

 

水の中に浮かぶ青いキャンドルもまたゆらゆらと、浮力とバランスを取り合い、幻想的な光の屈折を、まだガラスは光の反射を生み出します。

 

 





 

 

朝日を浴びるキャンドルもまた爽やかで、また違った表情を見せてくれます。

 

 



 

 

夜には明るい月も顔を出し、気がつくと使用している金属のパーツを含めれば、
「日、月、火、水、木、金、土」と、一週間が揃いましたね。

このセンターに配置をした直径50センチを超えるキャンドル、水の惑星、地球をイメージした風合いにしています。

 

 



 

 

太陽系で言えば「水金地火木土」に加えて太陽と月と言う豪華な顔ぶれになりました。

 

 





 

 

今回、たくさんの人が一本の木に身を委ねるようにじっくりと見ていただけた事も良かったのですが、
この土地に長く住む地元の方に、

「何度もこの木を切ろうかって言う話になったけど、やっぱりこの木を切らないで良かった」

と、言っていただけた事が、何より嬉しかったです。

またこの木の演出を任せていただいた「Genchos」さんにも感謝致します。

この光のドームは今後も何度か体験をしていただく事ができる機会があります。

8月25、26日「ホットフィールド」@富山県
11月17日「県民総合文化祭」@愛媛県

どちらも今回よりもさらに大きい、直径7メートルのドームに数百個のキャンドルでドームを包む演出をさせていただきます。
機会があれば是非ご覧いただければ幸いです。

今回の写真の多くはフォトグラファーの「sho」君に撮影をしていただきました。
現在個展開催中のshoくんの展示も必見です。
詳細はsho君のHP

今回もたくさんの人のおかげで、ひかり祭りを楽しむことができました。
スタッフの皆様も、お疲れさまでした。
まかないも最高でした。

ありがとうございました。

ひかり祭り
http://hikarimatsuri.org/